■概要■
平均寿命の延長に伴い、がんを含めた様々な加齢性疾患の罹患率が増加することで、医療費や介護費の負担が大きくなり、社会システムの持続的発展を脅かす深刻な問題になっている。
近年、『細胞老化』が老化制御の鍵であり、代謝・免疫・血管等の異常を介した臓器連関の破綻への関与も示された。『細胞老化』の原因には、リソソーム・ミトコンドリアの異常を伴う代謝リモデリングが挙げられ生体統合システム破綻との関連性に注目が集まっている。
本研究では、構造生物学・ナノ科学・オルガネラ・細胞老化・代謝・腫瘍学・免疫・血管生物学といった分子から個体まで生命システムの多階層にわたる分野の若手研究者を集結させ、老化の基本原理を解明し、金沢大学発の先進的な健康寿命制御法の開発を目指す。